『往復書簡 初恋と不倫』や『脚本家 坂元裕二 (-)』や『またここか』など坂元裕二の全72作品から、ブクログユーザおすすめの作品がチェックできます。. 大森寿美男 | 76. 井上由美子 | 50. 映画「花束みたいな恋をした」製作決定”, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=坂元裕二&oldid=80350282, TOKYO EYES(1998年 日本=フランス)※サンティアゴ・アミゴレナ、フィリップ・マドラルとの共同脚本(日本語台詞を担当). 宮藤官九郎 | 84. 検索結果 32 のうち 1-16件 本: 坂元裕二. 北川悦吏子 | 42. 福原充則 | 103. http://booklog.jp/asin... ここ数年、坂元裕二脚本というだけで無条件でドラマを見てきました。どうしようもない切なくてやるせない気持ちがいちいち刺さってくる名作ぞろいでした。 思い出の本。. 三谷幸喜 | 22. 先輩からいただいた絵本。 山田太一, 61. 坂元裕二, 71. 切なさと儚さのある言葉たちが、あのドラマのただならぬ不安定な雰囲気を作っていて、差し迫ってくる感情となる。

脚本を手がけた主な作品としては、「Woman」(日本民間放送連盟賞最優秀)「東京ラブストーリー」「わたしたちの教科書」(向田賞)「それでも、生きてゆく」(芸術選奨新人賞)「最高の離婚」(日本民間放送連盟賞最優秀)等。, 坂元裕二のおすすめ作品のランキングです。ブクログユーザが本棚登録している件数が多い順で並んでいます。 全く違う人だったけど、瀬里さんは納得がいった。, 結婚生活を続けていくか、離婚するかは、紙一重なんだな、と最後あたりの描写でしみじみ。. TM NETWORK 30th FINAL - 35.TM NETWORK 2012-2015 - 36.TM NETWORK THE VIDEOS 1984-1994, DEBUT CONCERT - ELECTRIC PROPHET - DRAGON THE FESTIVAL TOUR featuring TM NETWORK - TM NETWORK Tour'86 FANKS DYNA☆MIX - Fanks “Fantasy” Dyna-Mix - TM NETWORK TOUR '87 FANKS!

徳尾浩司 | 98. 野沢尚 | 32. 坂元裕二 | 66. 山田太一 | 12. 坂元 裕二(さかもと ゆうじ、1967年5月12日 - )は、日本の脚本家・作詞家・戯曲家。東京芸術大学教授。, 自動車整備工場を営む両親のもと、3人兄弟の長男として育つ。奈良育英高等学校卒業。高校時代から本に触れだし、映画では相米慎二、小説では中上健次に憧れる[1]。, 高校卒業後、フリーターをしながら脚本を学ぶ。1987年、「第1回フジテレビヤングシナリオ大賞」を19歳で受賞しデビュー。同時期にディレクターズ・カンパニーが行っていた脚本募集にも応募していたが、そちらでは採用されなかったためテレビの道に進んだ[1]。上京し、テレビ局のアシスタントをしながら脚本の腕を磨いた。, 1991年、『東京ラブストーリー』(フジテレビ)が大ヒットし、最高視聴率は32%。「月曜日の夜9時は街から女性(もしくはOL)たちが消えた」と言われるほどの社会現象となる。トレンディなラブストーリーの脚本の依頼が次々舞い込むようになり、当時23歳の若さで後の北川悦吏子などの源流となるトレンディドラマの旗手として、脚光を浴びた。, また、織田裕二、松たか子、小室哲哉などの楽曲の作詞も手掛けた。(作詞提供アーティスト参照), 1996年、「明らかにテレビが嫌で逃亡した」との理由で脚本家休養を宣言し、一度テレビ界から離れる。当初は飯野賢治率いる株式会社ワープでゲーム関連の仕事に携わり、『リアルサウンド ~風のリグレット~』などのシナリオを手掛け、1998年に同社を退社。付き合いのあった文芸誌の編集長から勧められ小説家への転向を試みるが、3年間一つの小説をずっと書き続け原稿用紙2000枚ほどの分量になるも終わらせ方がわからず未完成のまま、発表には至っていない[1]。『きらきらひかる』(フジテレビ)のドラマ版(脚本は井上由美子)を見たことでそのドラマに刺激を受け、それがテレビ脚本の世界に戻るきっかけの1つになった[1]。この休養期間中に、森口との結婚や長女の誕生を経験した。妻は役者業を続けていたため、家で執筆をしながら育児を担当する主夫生活を送るようになったことが転機となった。テレビ復帰作となったのは2002年の『恋愛偏差値』第3章「彼女の嫌いな彼女」から。, 2004年、伊藤ちひろと共に行定勲監督の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の脚本に関わり、この映画が大ヒットしたことによって商業的に大きな成果を収めた。, 復帰後はフジテレビ以外でも執筆するようになり、児童虐待をテーマとした『Mother』、シングルマザーと生活保護を扱った『Woman』、男性社会におけるパワハラやセクハラを取り上げた『問題のあるレストラン』、犯罪被害者家族と加害者家族の交流を描いた『それでも、生きてゆく』など、かつてのトレンディドラマのイメージを大きく転換させ、シリアスな社会問題を題材としたオリジナル脚本ドラマを次々と発表し、トレンディドラマ時代の成功とはまた違った側面において高い評価、注目を集める。, また、オリジナル脚本ドラマは海外からの評価も高く、『Mother』は韓国、トルコでリメイク版が制作、放送される。また、中華人民共和国でも配信開始が発表[2]され、その後フランス、ウクライナ、タイランドなどでリメイク作品の制作[3]・放送が行われている。さらにそのリメイクされたドラマも重ねてヒットし、高視聴率及び多数のドラマ賞を受賞するなどの高評価を受け、2019年時点でアジア10カ国、世界35カ国以上で展開されるなど日本国外で異例の広がりを見せている[4][5]。『Mother』に続いて、『Woman』はトルコやフランスでリメイク版が制作・放送され、世界25カ国以上に展開されている。また、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』はトルコ、『問題のあるレストラン』は中華人民共和国、『最高の離婚』は韓国においてそれぞれリメイク版の制作・放送が行われている。, トレンディドラマ時代は「自分が書きたいのはこういうものじゃないという気持ちがずっと常にあった」とも語るが[6]、メインから少し外れた道を歩いているという意識はあるものの実験的なものを書きたいとまでは考えておらず、「テレビという器にちょっとこぼれているものを書きたい」と思っている点はトレンディドラマをやっていた頃から変わらないとも語っている[1]。事実、復帰以降の作品において、その中でも社会派とよばれるようなものでも坂元のトレンディドラマ時代のような軽快な会話劇のシーンが多々見られ、特定のジャンルに括られる作品は少ない。, 2018年3月、連続ドラマ『anone』最終回後に、Instagramで同作品を最後にしばらくの間連続ドラマの脚本執筆を休み、舞台や映画など他の形態での仕事に挑戦することを宣言した。この件については4年前から決めており、周囲に説明した上で4年間、1月期に各1本の連続ドラマ執筆を手掛けていた。テレビ脚本の休業発表後、オリジナル脚本ドラマ『anone』は10月16日にフランスのカンヌで開催された「MIPCOM2018」において日本のドラマの中で「ぜひ買いたい作品」「自国で放送したい作品」として『Woman』以来2度目である「MIPCOM BUYERS' AWARD for Japanese Drama」のグランプリを受賞した[7][8]。ただ、連ドラの仕事をこれから一切やらないという意味ではなく「テレビの世界では、仮に、もしいま仕事が決まったとしても、それは早くて2年後の放送分。いま何も決めていないということは、しばらく休むことになるんです」として、あくまでスケジュールの関係で連ドラを休むことになったと語っている[1]。, 2018年9月、小泉今日子が代表を務める制作事務所株式会社明後日による企画・制作で、自身初の戯曲である『またここか』(豊原功補演出)を書き下ろし、「第63回岸田國士戯曲賞」の最終候補にあがる。, 2019年3月29日から始まった株式会社明後日主催の「全国へゆこうか!朗読ジャーニー 『詠む読む』 〜坂元裕二の詠む言葉と満島ひかりは読む旅にでる〜」という〝坂元裕二が書き上げたシナリオや小説を、俳優の満島ひかりと地域ごとに招待したゲストに朗読してもらう〟といった内容の企画を、全ての都道府県制覇という目標の元、不定期に開催している[9]。, 1. 野島伸司 | 3. 坂元裕二(さかもと・ゆうじ)さんと言えば、あの話題作『東京ラブストーリー』 大ヒット作です。経歴や出身校に妻は女優の森口瑤子、上演台本を書籍化など調べて見ました。,坂元裕二(さかもと・ゆうじ)さんと言えば、あの話題作『東京ラブストーリー』 大ヒット作です。 岡田惠和 | 23. 浅野妙子 | 58. 脚本家・坂元裕二の魅力に迫る永久保存版!『東京ラブストーリー』『わたしたちの教科… Pontaポイント使えます! | 脚本家 坂元裕二 | 坂元裕二 | 発売国:日本 | 書籍 | 9784907462406 | HMV&BOOKS online 支払い方法、配送方法もいろいろ選べ、非常に便利です! 西田征史, 91. 森下佳子, 81. 宮藤官九郎 | 60. 小山内美江子、三谷幸喜| 9. 吉田紀子 | 39. 脚本家の坂元裕二による小説『往復書簡 初恋と不倫』は、結論から言えば、傑作だ。 坂元裕二が人の心に刺さる作品を書くということは、彼のドラマを観てきたファンにとっては当然の事実かもしれないが、その当然の事実は小説にも当てはまる。これほど内容が真に迫り、感情に訴えかけ、さらに技術的にも優れていて、そして多くの人に開かれた読みやすい小説というのは、それほど多く生まれるわけではない。端的に言って、2017年のベストのうちの一冊であると思う。, 坂元裕二は、主にテレビドラマ作品を手がける脚本家。 1991年に織田裕二と鈴木保奈美が出演した『東京ラブストーリー』が大ヒットして社会現象に。「月9」という言葉はこの作品から生まれた。 2008年、菅野美穂、佐藤二朗出演の『わたしたちの教科書』で、優れたテレビドラマの脚本家に与えられる第26回向田邦子賞を受賞。他の代表作に松雪泰子、芦田愛菜出演の『Mother』(’10)、瑛太、満島ひかり出演の『それでも、生きてゆく』(’11)、瑛太、尾野真千子出演の『最高の離婚』(’13)、真木よう子、東出昌大出演の『問題のあるレストラン』(’15)、有村架純、高良健吾出演の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(’16)など多数。 今年話題になった『カルテット』(’17)も坂元裕二の作品。, 『往復書簡 初恋と不倫』は、2012年と2014年に坂元裕二が脚本と演出を担当した朗読劇の小説版。 『不帰の初恋、海老名SA』(読み:かえらずのはつこい、えびなサービスエリア)と『カラシニコフ不倫海峡』という、二編の書簡対小説で構成されている。 朗読劇でこれまでに主演をつとめた俳優は、男性は高橋一生や風間俊介、満島真之介など。女性は酒井若菜、木村文乃、倉科カナなど。, <不帰の初恋、海老名SA> 「わたしはどうしても、はじめのことに立ち返るのです。団地で溺れたわたしと同い年の女の子のこと。 わたしだったかもしれない女の子のこと。」, 初恋の人からふいに届いた手紙。 時を同じくして目にしたニュースでは、彼女の婚約者が運転する 高速バスが横転事故を起こし、運転手は逃走中だと報じている――。, <カラシニコフ不倫海峡> 「僕たちは捨てられた。問題は、さてどうしましょうか。ということですね?」, アフリカへ地雷除去のボランティアに行くと言い残し 突然旅立った妻が、武装集団に襲われ、命を落とした。 一年後、後を追おうとしていた健一のもとに、一通のメールが届く。, – – – – – – メールや手紙、二人の男女が綴るやりとりのみで構成された、息を飲む緻密なストーリー展開。 生々しい感触と息遣いまで感じられる、見事な台詞術。 「台詞の魔術師」 坂元裕二がおくる、忘れえぬ恋愛物語。, 『不帰の初恋、海老名SA』は、変わり者の女の子と、ちょっと意地悪な(あるいは、単に照れているだけのウブな)男の子、ふたりの中学一年生によるぎこちない手紙のやりとりから物語が始まる。, この小説の特徴のひとつは、書簡体小説であるものの、登場人物同士が手紙以外のところで実際に会い、アクションを起こしているということだ。そのため、書かれてはいないが、手紙と手紙のあいだに二人が空間的・身体的に近づいたり、離れたりすることがある。つまり、書かれていない空白の部分に二人の関係性の飛躍があり、そこで読者は想像をかきたてられる。, また、時間の飛躍もある。 中学一年生で始まった手紙の返事は、あるページを境に10年以上過ぎてから届けられる。 その間ふたりがどんな人生を過ごしたのか。 しかも、人物同士は読者と違って、過去すべての手紙を参照しながら書いているわけではないので、昔の手紙の内容は忘れてしまったりする。たとえそれが相手にとってどれほど大切なことであろうと。, 忘れるということ、そのかなしさが、この小説では「かなしい」という言葉を使わずに巧みに書かれている(基本的なことだが、かなしいことをただ「かなしい」と書くのであれば、小説なんていらない。「かなしい」という言葉では抜け落ちてしまう様々のことを描くために小説という形式があるのだから)。, 今月26日全国発売です。 ↓ おかしいくらい悲しくて、美しく残酷な、心ざわめく2篇の恋愛模様。 - - - <不帰の初恋、海老名SA> 「わたしはどうしても、はじめのことに立ち返るのです。団地で溺れたわたしと同い年の女の子のこと。わたしだったかもしれない女の子のこと。」 初恋の人からふいに届いた手紙。 時を同じくして目にしたニュースでは、彼女の婚約者が運転する高速バスが横転事故を起こし、運転手は逃走中だと報じている――。 - - - <カラシニコフ不倫海峡> 「僕たちは捨てられた。問題は、さてどうしましょうか。ということですね?」 アフリカへ地雷除去のボランティアに行くと言い残し突然旅立った妻が、武装集団に襲われ、命を落とした。 一年後、後を追おうとしていた健一のもとに、一通のメールが届く。 “あなたの妻は生きていて、アフリカで私の夫と暮らしている” 同じ喪失を抱えた2つの心は、徐々に近づいていき――。 - - - メールや手紙、二人の男女が綴るやりとりのみで構成された、息を飲む緻密なストーリー展開。 生々しい感触と息遣いまで感じられる、忘れえぬ恋愛物語。 切なさに胸が痛む、ロマンティックの極北。, 坂元裕二さん(@skmtyj)がシェアした投稿 – 2017 6月 20 11:59午後 PDT, ややネタバレだが、手紙の主の片方は、数十年後に往復書簡を再開した直後、バスの事故に遭う。事故では多くの乗客が負傷し、死亡する。 坂元裕二はこの時の無残な様子を、他の箇所に比べてやや過剰気味に描写する。そうした過剰気味な描写は、読者に明確に「痛み」を感じさせる。, 坂元裕二は、そのキャリアのほぼすべての作品において、一貫して「痛み」や「暴力」を描いてきた作家だった。 それは夜23時台の硬派なドラマでも、エンタメ寄りの21時台のドラマでも変わらない。たとえば、23時から放映されていた『それでも、生きてゆく』では少年犯罪といったテーマを通して、21時から放映されていた『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』では若年性の貧困といったテーマを通して、象徴的に語られてきた。, 『不帰の初恋、海老名SA』では、「痛み」や「暴力」は、これまでとは少し違った形で描かれる。 それはとてもシンプルな言葉だけれど、普段はあまり聞かない組み合わせの言葉で、はっきりと示される。, そしてすぐあとに続く文章で、「それは多分金槌で頭を叩くということとそう変わらないことなのだと思います」と付け加えられる。, 「その人の前を通り過ぎるという暴力」という言葉はとても印象的だ。 聞いたことがない組み合わせの言葉なのに、自分の胸に手を当ててみれば、どこか思い当たるふしがある気がする。自分もこれまでにそのような暴力を何度も行使し、また行使されてきたのではないかという気がする。, こうして坂元裕二は、人間の心の奥にある病的な何かを、観た人・読んだ人の自分ごととして浮かび上がらせる。, 坂元裕二さん(@skmtyj)がシェアした投稿 – 2014 5月 8 8:10午前 PDT, 『不帰の初恋、海老名SA』の最後の手紙は、たった2行しかない。それは日常ではありふれた、いつでも目にする簡単な言葉だ。 しかしこの物語を読んできた読者は、この2行に感情を揺さぶられることになる。 たった2行の文章がすべてを変える、とまではいかないにしろ、読後感を真逆のものにする。, 最後の手紙を読んだあとの読者は、思わず最初のページを見返すだろう。そして、物語が美しく悲しい円環構造を描いていることに気付くだろう。 さすがは名脚本家、見事な構成だと唸らずにはいられない。, この物語は、書き出しの雰囲気には似つかわしくない遠い場所まで読者を運び、さらに想像しえないひねりを加えた上で、はじまりの場所に戻ろうとする。そして、戻ることなど不可能だと理解させ、絶望的なかなしみに浸らせる。 それでいて、なぜだか心をあたたかくさせる。, 『カラシニコフ不倫海峡』も、『不帰の初恋、海老名SA』と同じく、往復書簡の相手は迷惑メールと見せかけた間接的な知り合いで、やがて二人は実際に会うことにもなる。, はじめは妻を失い死のうとしている男の話が、途中から奇妙にねじれて、これまた思いもしなかった方向へと進んでいく。ややミステリーの要素もある。, こちらの作品も、ある箇所で強烈な暴力が振るわれる。そしてその部分が他の箇所に比べると過剰気味に描写されている。 『カラシニコフ不倫海峡』のそれは、ある女性が外国で少年兵にカラシニコフ(旧ソ連製の自動小銃)で撃たれるシーンだ。このシーンは小説内でかなり際立っており、強い痛みを感じさせる。そしてその痛みを読者の自分ごととして感じさせる力がある。, このテーマは、一見すると当たり前の道徳のように聞こえるが、今の日本の文芸界にとっては結構タイムリーな話題だと言える。, 周知の通り、第157回芥川賞は沼田真佑『影裏』に決定したが、惜しくも受賞を逃した温又柔(おん・ゆうじゅう)の『真ん中の子どもたち』という候補作について、選考委員である作家の宮本輝が次のようなことを書いた。, これは、当事者たちには深刻なアイデンティティと向き合うテーマかもしれないが、日本人の読み手にとっては対岸の火事であって、同調しにくい。 (宮本輝「カモフラージュ」、『文藝春秋2017年9月号』芥川賞選評より引用、p383), 『真ん中の子どもたち』は「日本人と台湾人の間に生まれた主人公が中国本土に語学留学する話(宮本輝、引用元は同上)」なのだが、上の発言は文芸界隈では軽く炎上していて、様々な議論を巻き起こした。, どんなに厳しい批評でも耳を傾ける覚悟はあるつもりだ。でも第157回芥川賞某選考委員の「日本人の読み手にとっては対岸の火事」「当時者にとっては深刻だろうが退屈だった」にはさすがに怒りが湧いた。こんなの、日本も日本語も、自分=日本人たちだけのものと信じて疑わないからこその反応だよね。, その過程や内容にここでは深く立ち入らないが、重要なのは、芥川賞の候補作になるほどの作品が、読者にそれを「対岸の火事」と思わせてしまうこと、あるいはその逆、芥川賞の選考委員を何年もつとめる大御所作家がこれを「対岸の火事」だと読み、発言してしまったことの意味である。 こうした話題が注目されるということじたいが現在の文芸界をある意味では象徴しているのだろうが、坂元裕二の小説は、このような議論とは別次元にある。, この世界の痛みはすべて繋がっている。 このことは、坂元裕二の作品に触れてきた読者であればきっと当然のこととして納得できるだろう。 『カラシニコフ不倫海峡』では、それがより直接的に描かれている。「世界のどこかで起こることはそのまま日本でも起こりえる」のであって、ということは、自分にも起こりえるのだ。, この作品のモチーフは重い。「不倫」という言葉が呼び起こす一般的なイメージの何倍も重い(というか、昨今この言葉は軽さの象徴として使われているような気もするが)。 『不帰の初恋、海老名SA』よりも重いモチーフを扱っているせいか、結末も非常に重く、そこにはまったく希望がないかのように思えるーー最後の一文を読むまでは。, 『不帰の初恋、海老名SA』と同じように、『カラシニコフ不倫海峡』も、最後のメールが物語全体の印象を大きく変える。しかも今度は1行しかない、日本語の中でもっとも単純な言葉だ。 おそらく、試しに終わりから読んでみても意味がわからないくらいに単純な言葉。その言葉がこの小説においては、ある種のマジックリアリズム的な働きをする。 そうして、絶望の中の希望のようなものを提示する。, 人生は不条理で、どうしようもなくかなしい。 坂元裕二という作家は、そのことをこれ以上ないほど具体的に明確に提示する。しかも彼の作品は常に上質なエンターテインメントの形をしているので、多くの人の心にやすやすと入り込み、そして奥深くまで到達する。坂元裕二作品を見ていると、ほぼ確実に、やりきれないほどの痛みとかなしみに襲われる瞬間がある。, では、痛みとかなしみに対抗したり、それらを越えることはできないのか。そうではない。『不帰の初恋、海老名SA』と『カラシニコフ不倫海峡』で構成される『往復書簡 初恋と不倫』という小説は、痛みとかなしみを越えるためには2つの方法があると示唆している。, ひとつは、おいしいものを味わって食べること。泣きながらでもいいからしっかり食べること。 そしてもうひとつは、大切な誰かとコミュニケーションを取り続けるということ。, この2つが、これまで何度も形を変えながら描かれてきた坂元裕二の本当のテーマなのではないか。 そしてその最も直接的で具体的な作品が、小説『往復書簡 初恋と不倫』という作品なのかもしれない。, 【お知らせ】 坂元裕二さんの朗読劇が収録された「往復書簡 初恋と不倫」が本日発売です! 一生さんと坂元さんの出会いのきっかけになった伝説の朗読劇。 みなさま、よろしければぜひ読んでみてください! 文字で見るとまた違う味わいです。https://t.co/WYg6aKTZo2 pic.twitter.com/bZ5atDSoYd, — 【公式】火曜ドラマ『カルテット』 (@quartet_tbs) 2017年6月26日, 「君の問題は君ひとりの問題じゃありません。(中略)誰かの身の上に起こったことは誰の身の上にも起こるんですよ(p16)」, 「死ぬ人が簡単に交換出来るように、その手紙を書いたのがわたしだったとしても不思議ではないのです。ありえたかもしれない悲劇は形にならなくても、奥深くに残り続けるんだと思います(p59)」, 「きっと絶望って、ありえたかもしれない希望のことを言うのだと思います(p72)」 (すべて坂元裕二『往復書簡 初恋と不倫』より), 坂元裕二『往復書簡 初恋と不倫』 単行本: 192ページ 出版社: リトル・モア (2017/6/26) 定価:本体価格1600円+税 Amazonページ, ライター。カルチャー誌『アヴァンギャルドでいこう』代表。文学と音楽と映画とスポーツが好きです。ときどきバーテンダー。『アヴァンギャルドでいこう』編集部のメンバーもたまに記事を書きます。. 現金プレゼント ダーウィン, オバマ 平和主義, 佐藤ありさ 結婚 年齢, チョコ がけ クッキー 市販, 山本泰寛 怪我, オグリキャップ 有馬記念, 永世七冠 凄さ, 棋譜並べ アプリ, キラメイジャー 服 イオン, 神聖ローマ帝国 地図, 競馬予想 論文, レディダヴィンチの診断 1話 動画, アマンダセイフライド インスタ, ロッテ エース なんj, クライマックスシリーズ 2019 結果, 東京 選手権 陸上 標準記録, 私立 サッカー強豪高校, 綾野剛 サングラス なぜ, アドマイヤグルーヴ 死因, 土居 聖真, カルテット 作者, 死弊 お金の呪い, 中村アン Cm, 浜松開誠館 サッカー 寮, 木村 多 江 家族, ラッキーライラック 騎手, 兵庫県 高校 バスケ 東播地区, キラメイジャー マブシーナ 怖い, 野球 まとめ なんj, ブエノスアイレス 国, マリーンズ 紅白 戦 結果, 愛知県高校サッカー選手権2020 速報, ゴールドドリーム ドバイ, ビューラー フォーム, どん兵衛 Cm 真どんぎつね, エースキラー 擬人化, 東京薬業健康保険組合 保険者番号, アルゼンチン経済 ニュース, 馬と鹿 コード, 橋本さとし 結婚, 西山朋佳 身長, 成瀬 年俸, 鳥越裕介 再婚, 渡辺明 ぬいぐるみ, 高橋周平 守備, ダーツ大会 賞金, ロッテ チケット, グリーン エール 歌詞, 母さん、俺は大丈夫 再放送2020, Ana ビジネスクラス 搭乗記 2019, Time/タイム キャスト, ヤンサカ 昌平, ロシア 装備 通販, " />
『往復書簡 初恋と不倫』や『脚本家 坂元裕二 (-)』や『またここか』など坂元裕二の全72作品から、ブクログユーザおすすめの作品がチェックできます。. 大森寿美男 | 76. 井上由美子 | 50. 映画「花束みたいな恋をした」製作決定”, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=坂元裕二&oldid=80350282, TOKYO EYES(1998年 日本=フランス)※サンティアゴ・アミゴレナ、フィリップ・マドラルとの共同脚本(日本語台詞を担当). 宮藤官九郎 | 84. 検索結果 32 のうち 1-16件 本: 坂元裕二. 北川悦吏子 | 42. 福原充則 | 103. http://booklog.jp/asin... ここ数年、坂元裕二脚本というだけで無条件でドラマを見てきました。どうしようもない切なくてやるせない気持ちがいちいち刺さってくる名作ぞろいでした。 思い出の本。. 三谷幸喜 | 22. 先輩からいただいた絵本。 山田太一, 61. 坂元裕二, 71. 切なさと儚さのある言葉たちが、あのドラマのただならぬ不安定な雰囲気を作っていて、差し迫ってくる感情となる。

脚本を手がけた主な作品としては、「Woman」(日本民間放送連盟賞最優秀)「東京ラブストーリー」「わたしたちの教科書」(向田賞)「それでも、生きてゆく」(芸術選奨新人賞)「最高の離婚」(日本民間放送連盟賞最優秀)等。, 坂元裕二のおすすめ作品のランキングです。ブクログユーザが本棚登録している件数が多い順で並んでいます。 全く違う人だったけど、瀬里さんは納得がいった。, 結婚生活を続けていくか、離婚するかは、紙一重なんだな、と最後あたりの描写でしみじみ。. TM NETWORK 30th FINAL - 35.TM NETWORK 2012-2015 - 36.TM NETWORK THE VIDEOS 1984-1994, DEBUT CONCERT - ELECTRIC PROPHET - DRAGON THE FESTIVAL TOUR featuring TM NETWORK - TM NETWORK Tour'86 FANKS DYNA☆MIX - Fanks “Fantasy” Dyna-Mix - TM NETWORK TOUR '87 FANKS!

徳尾浩司 | 98. 野沢尚 | 32. 坂元裕二 | 66. 山田太一 | 12. 坂元 裕二(さかもと ゆうじ、1967年5月12日 - )は、日本の脚本家・作詞家・戯曲家。東京芸術大学教授。, 自動車整備工場を営む両親のもと、3人兄弟の長男として育つ。奈良育英高等学校卒業。高校時代から本に触れだし、映画では相米慎二、小説では中上健次に憧れる[1]。, 高校卒業後、フリーターをしながら脚本を学ぶ。1987年、「第1回フジテレビヤングシナリオ大賞」を19歳で受賞しデビュー。同時期にディレクターズ・カンパニーが行っていた脚本募集にも応募していたが、そちらでは採用されなかったためテレビの道に進んだ[1]。上京し、テレビ局のアシスタントをしながら脚本の腕を磨いた。, 1991年、『東京ラブストーリー』(フジテレビ)が大ヒットし、最高視聴率は32%。「月曜日の夜9時は街から女性(もしくはOL)たちが消えた」と言われるほどの社会現象となる。トレンディなラブストーリーの脚本の依頼が次々舞い込むようになり、当時23歳の若さで後の北川悦吏子などの源流となるトレンディドラマの旗手として、脚光を浴びた。, また、織田裕二、松たか子、小室哲哉などの楽曲の作詞も手掛けた。(作詞提供アーティスト参照), 1996年、「明らかにテレビが嫌で逃亡した」との理由で脚本家休養を宣言し、一度テレビ界から離れる。当初は飯野賢治率いる株式会社ワープでゲーム関連の仕事に携わり、『リアルサウンド ~風のリグレット~』などのシナリオを手掛け、1998年に同社を退社。付き合いのあった文芸誌の編集長から勧められ小説家への転向を試みるが、3年間一つの小説をずっと書き続け原稿用紙2000枚ほどの分量になるも終わらせ方がわからず未完成のまま、発表には至っていない[1]。『きらきらひかる』(フジテレビ)のドラマ版(脚本は井上由美子)を見たことでそのドラマに刺激を受け、それがテレビ脚本の世界に戻るきっかけの1つになった[1]。この休養期間中に、森口との結婚や長女の誕生を経験した。妻は役者業を続けていたため、家で執筆をしながら育児を担当する主夫生活を送るようになったことが転機となった。テレビ復帰作となったのは2002年の『恋愛偏差値』第3章「彼女の嫌いな彼女」から。, 2004年、伊藤ちひろと共に行定勲監督の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の脚本に関わり、この映画が大ヒットしたことによって商業的に大きな成果を収めた。, 復帰後はフジテレビ以外でも執筆するようになり、児童虐待をテーマとした『Mother』、シングルマザーと生活保護を扱った『Woman』、男性社会におけるパワハラやセクハラを取り上げた『問題のあるレストラン』、犯罪被害者家族と加害者家族の交流を描いた『それでも、生きてゆく』など、かつてのトレンディドラマのイメージを大きく転換させ、シリアスな社会問題を題材としたオリジナル脚本ドラマを次々と発表し、トレンディドラマ時代の成功とはまた違った側面において高い評価、注目を集める。, また、オリジナル脚本ドラマは海外からの評価も高く、『Mother』は韓国、トルコでリメイク版が制作、放送される。また、中華人民共和国でも配信開始が発表[2]され、その後フランス、ウクライナ、タイランドなどでリメイク作品の制作[3]・放送が行われている。さらにそのリメイクされたドラマも重ねてヒットし、高視聴率及び多数のドラマ賞を受賞するなどの高評価を受け、2019年時点でアジア10カ国、世界35カ国以上で展開されるなど日本国外で異例の広がりを見せている[4][5]。『Mother』に続いて、『Woman』はトルコやフランスでリメイク版が制作・放送され、世界25カ国以上に展開されている。また、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』はトルコ、『問題のあるレストラン』は中華人民共和国、『最高の離婚』は韓国においてそれぞれリメイク版の制作・放送が行われている。, トレンディドラマ時代は「自分が書きたいのはこういうものじゃないという気持ちがずっと常にあった」とも語るが[6]、メインから少し外れた道を歩いているという意識はあるものの実験的なものを書きたいとまでは考えておらず、「テレビという器にちょっとこぼれているものを書きたい」と思っている点はトレンディドラマをやっていた頃から変わらないとも語っている[1]。事実、復帰以降の作品において、その中でも社会派とよばれるようなものでも坂元のトレンディドラマ時代のような軽快な会話劇のシーンが多々見られ、特定のジャンルに括られる作品は少ない。, 2018年3月、連続ドラマ『anone』最終回後に、Instagramで同作品を最後にしばらくの間連続ドラマの脚本執筆を休み、舞台や映画など他の形態での仕事に挑戦することを宣言した。この件については4年前から決めており、周囲に説明した上で4年間、1月期に各1本の連続ドラマ執筆を手掛けていた。テレビ脚本の休業発表後、オリジナル脚本ドラマ『anone』は10月16日にフランスのカンヌで開催された「MIPCOM2018」において日本のドラマの中で「ぜひ買いたい作品」「自国で放送したい作品」として『Woman』以来2度目である「MIPCOM BUYERS' AWARD for Japanese Drama」のグランプリを受賞した[7][8]。ただ、連ドラの仕事をこれから一切やらないという意味ではなく「テレビの世界では、仮に、もしいま仕事が決まったとしても、それは早くて2年後の放送分。いま何も決めていないということは、しばらく休むことになるんです」として、あくまでスケジュールの関係で連ドラを休むことになったと語っている[1]。, 2018年9月、小泉今日子が代表を務める制作事務所株式会社明後日による企画・制作で、自身初の戯曲である『またここか』(豊原功補演出)を書き下ろし、「第63回岸田國士戯曲賞」の最終候補にあがる。, 2019年3月29日から始まった株式会社明後日主催の「全国へゆこうか!朗読ジャーニー 『詠む読む』 〜坂元裕二の詠む言葉と満島ひかりは読む旅にでる〜」という〝坂元裕二が書き上げたシナリオや小説を、俳優の満島ひかりと地域ごとに招待したゲストに朗読してもらう〟といった内容の企画を、全ての都道府県制覇という目標の元、不定期に開催している[9]。, 1. 野島伸司 | 3. 坂元裕二(さかもと・ゆうじ)さんと言えば、あの話題作『東京ラブストーリー』 大ヒット作です。経歴や出身校に妻は女優の森口瑤子、上演台本を書籍化など調べて見ました。,坂元裕二(さかもと・ゆうじ)さんと言えば、あの話題作『東京ラブストーリー』 大ヒット作です。 岡田惠和 | 23. 浅野妙子 | 58. 脚本家・坂元裕二の魅力に迫る永久保存版!『東京ラブストーリー』『わたしたちの教科… Pontaポイント使えます! | 脚本家 坂元裕二 | 坂元裕二 | 発売国:日本 | 書籍 | 9784907462406 | HMV&BOOKS online 支払い方法、配送方法もいろいろ選べ、非常に便利です! 西田征史, 91. 森下佳子, 81. 宮藤官九郎 | 60. 小山内美江子、三谷幸喜| 9. 吉田紀子 | 39. 脚本家の坂元裕二による小説『往復書簡 初恋と不倫』は、結論から言えば、傑作だ。 坂元裕二が人の心に刺さる作品を書くということは、彼のドラマを観てきたファンにとっては当然の事実かもしれないが、その当然の事実は小説にも当てはまる。これほど内容が真に迫り、感情に訴えかけ、さらに技術的にも優れていて、そして多くの人に開かれた読みやすい小説というのは、それほど多く生まれるわけではない。端的に言って、2017年のベストのうちの一冊であると思う。, 坂元裕二は、主にテレビドラマ作品を手がける脚本家。 1991年に織田裕二と鈴木保奈美が出演した『東京ラブストーリー』が大ヒットして社会現象に。「月9」という言葉はこの作品から生まれた。 2008年、菅野美穂、佐藤二朗出演の『わたしたちの教科書』で、優れたテレビドラマの脚本家に与えられる第26回向田邦子賞を受賞。他の代表作に松雪泰子、芦田愛菜出演の『Mother』(’10)、瑛太、満島ひかり出演の『それでも、生きてゆく』(’11)、瑛太、尾野真千子出演の『最高の離婚』(’13)、真木よう子、東出昌大出演の『問題のあるレストラン』(’15)、有村架純、高良健吾出演の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(’16)など多数。 今年話題になった『カルテット』(’17)も坂元裕二の作品。, 『往復書簡 初恋と不倫』は、2012年と2014年に坂元裕二が脚本と演出を担当した朗読劇の小説版。 『不帰の初恋、海老名SA』(読み:かえらずのはつこい、えびなサービスエリア)と『カラシニコフ不倫海峡』という、二編の書簡対小説で構成されている。 朗読劇でこれまでに主演をつとめた俳優は、男性は高橋一生や風間俊介、満島真之介など。女性は酒井若菜、木村文乃、倉科カナなど。, <不帰の初恋、海老名SA> 「わたしはどうしても、はじめのことに立ち返るのです。団地で溺れたわたしと同い年の女の子のこと。 わたしだったかもしれない女の子のこと。」, 初恋の人からふいに届いた手紙。 時を同じくして目にしたニュースでは、彼女の婚約者が運転する 高速バスが横転事故を起こし、運転手は逃走中だと報じている――。, <カラシニコフ不倫海峡> 「僕たちは捨てられた。問題は、さてどうしましょうか。ということですね?」, アフリカへ地雷除去のボランティアに行くと言い残し 突然旅立った妻が、武装集団に襲われ、命を落とした。 一年後、後を追おうとしていた健一のもとに、一通のメールが届く。, – – – – – – メールや手紙、二人の男女が綴るやりとりのみで構成された、息を飲む緻密なストーリー展開。 生々しい感触と息遣いまで感じられる、見事な台詞術。 「台詞の魔術師」 坂元裕二がおくる、忘れえぬ恋愛物語。, 『不帰の初恋、海老名SA』は、変わり者の女の子と、ちょっと意地悪な(あるいは、単に照れているだけのウブな)男の子、ふたりの中学一年生によるぎこちない手紙のやりとりから物語が始まる。, この小説の特徴のひとつは、書簡体小説であるものの、登場人物同士が手紙以外のところで実際に会い、アクションを起こしているということだ。そのため、書かれてはいないが、手紙と手紙のあいだに二人が空間的・身体的に近づいたり、離れたりすることがある。つまり、書かれていない空白の部分に二人の関係性の飛躍があり、そこで読者は想像をかきたてられる。, また、時間の飛躍もある。 中学一年生で始まった手紙の返事は、あるページを境に10年以上過ぎてから届けられる。 その間ふたりがどんな人生を過ごしたのか。 しかも、人物同士は読者と違って、過去すべての手紙を参照しながら書いているわけではないので、昔の手紙の内容は忘れてしまったりする。たとえそれが相手にとってどれほど大切なことであろうと。, 忘れるということ、そのかなしさが、この小説では「かなしい」という言葉を使わずに巧みに書かれている(基本的なことだが、かなしいことをただ「かなしい」と書くのであれば、小説なんていらない。「かなしい」という言葉では抜け落ちてしまう様々のことを描くために小説という形式があるのだから)。, 今月26日全国発売です。 ↓ おかしいくらい悲しくて、美しく残酷な、心ざわめく2篇の恋愛模様。 - - - <不帰の初恋、海老名SA> 「わたしはどうしても、はじめのことに立ち返るのです。団地で溺れたわたしと同い年の女の子のこと。わたしだったかもしれない女の子のこと。」 初恋の人からふいに届いた手紙。 時を同じくして目にしたニュースでは、彼女の婚約者が運転する高速バスが横転事故を起こし、運転手は逃走中だと報じている――。 - - - <カラシニコフ不倫海峡> 「僕たちは捨てられた。問題は、さてどうしましょうか。ということですね?」 アフリカへ地雷除去のボランティアに行くと言い残し突然旅立った妻が、武装集団に襲われ、命を落とした。 一年後、後を追おうとしていた健一のもとに、一通のメールが届く。 “あなたの妻は生きていて、アフリカで私の夫と暮らしている” 同じ喪失を抱えた2つの心は、徐々に近づいていき――。 - - - メールや手紙、二人の男女が綴るやりとりのみで構成された、息を飲む緻密なストーリー展開。 生々しい感触と息遣いまで感じられる、忘れえぬ恋愛物語。 切なさに胸が痛む、ロマンティックの極北。, 坂元裕二さん(@skmtyj)がシェアした投稿 – 2017 6月 20 11:59午後 PDT, ややネタバレだが、手紙の主の片方は、数十年後に往復書簡を再開した直後、バスの事故に遭う。事故では多くの乗客が負傷し、死亡する。 坂元裕二はこの時の無残な様子を、他の箇所に比べてやや過剰気味に描写する。そうした過剰気味な描写は、読者に明確に「痛み」を感じさせる。, 坂元裕二は、そのキャリアのほぼすべての作品において、一貫して「痛み」や「暴力」を描いてきた作家だった。 それは夜23時台の硬派なドラマでも、エンタメ寄りの21時台のドラマでも変わらない。たとえば、23時から放映されていた『それでも、生きてゆく』では少年犯罪といったテーマを通して、21時から放映されていた『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』では若年性の貧困といったテーマを通して、象徴的に語られてきた。, 『不帰の初恋、海老名SA』では、「痛み」や「暴力」は、これまでとは少し違った形で描かれる。 それはとてもシンプルな言葉だけれど、普段はあまり聞かない組み合わせの言葉で、はっきりと示される。, そしてすぐあとに続く文章で、「それは多分金槌で頭を叩くということとそう変わらないことなのだと思います」と付け加えられる。, 「その人の前を通り過ぎるという暴力」という言葉はとても印象的だ。 聞いたことがない組み合わせの言葉なのに、自分の胸に手を当ててみれば、どこか思い当たるふしがある気がする。自分もこれまでにそのような暴力を何度も行使し、また行使されてきたのではないかという気がする。, こうして坂元裕二は、人間の心の奥にある病的な何かを、観た人・読んだ人の自分ごととして浮かび上がらせる。, 坂元裕二さん(@skmtyj)がシェアした投稿 – 2014 5月 8 8:10午前 PDT, 『不帰の初恋、海老名SA』の最後の手紙は、たった2行しかない。それは日常ではありふれた、いつでも目にする簡単な言葉だ。 しかしこの物語を読んできた読者は、この2行に感情を揺さぶられることになる。 たった2行の文章がすべてを変える、とまではいかないにしろ、読後感を真逆のものにする。, 最後の手紙を読んだあとの読者は、思わず最初のページを見返すだろう。そして、物語が美しく悲しい円環構造を描いていることに気付くだろう。 さすがは名脚本家、見事な構成だと唸らずにはいられない。, この物語は、書き出しの雰囲気には似つかわしくない遠い場所まで読者を運び、さらに想像しえないひねりを加えた上で、はじまりの場所に戻ろうとする。そして、戻ることなど不可能だと理解させ、絶望的なかなしみに浸らせる。 それでいて、なぜだか心をあたたかくさせる。, 『カラシニコフ不倫海峡』も、『不帰の初恋、海老名SA』と同じく、往復書簡の相手は迷惑メールと見せかけた間接的な知り合いで、やがて二人は実際に会うことにもなる。, はじめは妻を失い死のうとしている男の話が、途中から奇妙にねじれて、これまた思いもしなかった方向へと進んでいく。ややミステリーの要素もある。, こちらの作品も、ある箇所で強烈な暴力が振るわれる。そしてその部分が他の箇所に比べると過剰気味に描写されている。 『カラシニコフ不倫海峡』のそれは、ある女性が外国で少年兵にカラシニコフ(旧ソ連製の自動小銃)で撃たれるシーンだ。このシーンは小説内でかなり際立っており、強い痛みを感じさせる。そしてその痛みを読者の自分ごととして感じさせる力がある。, このテーマは、一見すると当たり前の道徳のように聞こえるが、今の日本の文芸界にとっては結構タイムリーな話題だと言える。, 周知の通り、第157回芥川賞は沼田真佑『影裏』に決定したが、惜しくも受賞を逃した温又柔(おん・ゆうじゅう)の『真ん中の子どもたち』という候補作について、選考委員である作家の宮本輝が次のようなことを書いた。, これは、当事者たちには深刻なアイデンティティと向き合うテーマかもしれないが、日本人の読み手にとっては対岸の火事であって、同調しにくい。 (宮本輝「カモフラージュ」、『文藝春秋2017年9月号』芥川賞選評より引用、p383), 『真ん中の子どもたち』は「日本人と台湾人の間に生まれた主人公が中国本土に語学留学する話(宮本輝、引用元は同上)」なのだが、上の発言は文芸界隈では軽く炎上していて、様々な議論を巻き起こした。, どんなに厳しい批評でも耳を傾ける覚悟はあるつもりだ。でも第157回芥川賞某選考委員の「日本人の読み手にとっては対岸の火事」「当時者にとっては深刻だろうが退屈だった」にはさすがに怒りが湧いた。こんなの、日本も日本語も、自分=日本人たちだけのものと信じて疑わないからこその反応だよね。, その過程や内容にここでは深く立ち入らないが、重要なのは、芥川賞の候補作になるほどの作品が、読者にそれを「対岸の火事」と思わせてしまうこと、あるいはその逆、芥川賞の選考委員を何年もつとめる大御所作家がこれを「対岸の火事」だと読み、発言してしまったことの意味である。 こうした話題が注目されるということじたいが現在の文芸界をある意味では象徴しているのだろうが、坂元裕二の小説は、このような議論とは別次元にある。, この世界の痛みはすべて繋がっている。 このことは、坂元裕二の作品に触れてきた読者であればきっと当然のこととして納得できるだろう。 『カラシニコフ不倫海峡』では、それがより直接的に描かれている。「世界のどこかで起こることはそのまま日本でも起こりえる」のであって、ということは、自分にも起こりえるのだ。, この作品のモチーフは重い。「不倫」という言葉が呼び起こす一般的なイメージの何倍も重い(というか、昨今この言葉は軽さの象徴として使われているような気もするが)。 『不帰の初恋、海老名SA』よりも重いモチーフを扱っているせいか、結末も非常に重く、そこにはまったく希望がないかのように思えるーー最後の一文を読むまでは。, 『不帰の初恋、海老名SA』と同じように、『カラシニコフ不倫海峡』も、最後のメールが物語全体の印象を大きく変える。しかも今度は1行しかない、日本語の中でもっとも単純な言葉だ。 おそらく、試しに終わりから読んでみても意味がわからないくらいに単純な言葉。その言葉がこの小説においては、ある種のマジックリアリズム的な働きをする。 そうして、絶望の中の希望のようなものを提示する。, 人生は不条理で、どうしようもなくかなしい。 坂元裕二という作家は、そのことをこれ以上ないほど具体的に明確に提示する。しかも彼の作品は常に上質なエンターテインメントの形をしているので、多くの人の心にやすやすと入り込み、そして奥深くまで到達する。坂元裕二作品を見ていると、ほぼ確実に、やりきれないほどの痛みとかなしみに襲われる瞬間がある。, では、痛みとかなしみに対抗したり、それらを越えることはできないのか。そうではない。『不帰の初恋、海老名SA』と『カラシニコフ不倫海峡』で構成される『往復書簡 初恋と不倫』という小説は、痛みとかなしみを越えるためには2つの方法があると示唆している。, ひとつは、おいしいものを味わって食べること。泣きながらでもいいからしっかり食べること。 そしてもうひとつは、大切な誰かとコミュニケーションを取り続けるということ。, この2つが、これまで何度も形を変えながら描かれてきた坂元裕二の本当のテーマなのではないか。 そしてその最も直接的で具体的な作品が、小説『往復書簡 初恋と不倫』という作品なのかもしれない。, 【お知らせ】 坂元裕二さんの朗読劇が収録された「往復書簡 初恋と不倫」が本日発売です! 一生さんと坂元さんの出会いのきっかけになった伝説の朗読劇。 みなさま、よろしければぜひ読んでみてください! 文字で見るとまた違う味わいです。https://t.co/WYg6aKTZo2 pic.twitter.com/bZ5atDSoYd, — 【公式】火曜ドラマ『カルテット』 (@quartet_tbs) 2017年6月26日, 「君の問題は君ひとりの問題じゃありません。(中略)誰かの身の上に起こったことは誰の身の上にも起こるんですよ(p16)」, 「死ぬ人が簡単に交換出来るように、その手紙を書いたのがわたしだったとしても不思議ではないのです。ありえたかもしれない悲劇は形にならなくても、奥深くに残り続けるんだと思います(p59)」, 「きっと絶望って、ありえたかもしれない希望のことを言うのだと思います(p72)」 (すべて坂元裕二『往復書簡 初恋と不倫』より), 坂元裕二『往復書簡 初恋と不倫』 単行本: 192ページ 出版社: リトル・モア (2017/6/26) 定価:本体価格1600円+税 Amazonページ, ライター。カルチャー誌『アヴァンギャルドでいこう』代表。文学と音楽と映画とスポーツが好きです。ときどきバーテンダー。『アヴァンギャルドでいこう』編集部のメンバーもたまに記事を書きます。. 現金プレゼント ダーウィン, オバマ 平和主義, 佐藤ありさ 結婚 年齢, チョコ がけ クッキー 市販, 山本泰寛 怪我, オグリキャップ 有馬記念, 永世七冠 凄さ, 棋譜並べ アプリ, キラメイジャー 服 イオン, 神聖ローマ帝国 地図, 競馬予想 論文, レディダヴィンチの診断 1話 動画, アマンダセイフライド インスタ, ロッテ エース なんj, クライマックスシリーズ 2019 結果, 東京 選手権 陸上 標準記録, 私立 サッカー強豪高校, 綾野剛 サングラス なぜ, アドマイヤグルーヴ 死因, 土居 聖真, カルテット 作者, 死弊 お金の呪い, 中村アン Cm, 浜松開誠館 サッカー 寮, 木村 多 江 家族, ラッキーライラック 騎手, 兵庫県 高校 バスケ 東播地区, キラメイジャー マブシーナ 怖い, 野球 まとめ なんj, ブエノスアイレス 国, マリーンズ 紅白 戦 結果, 愛知県高校サッカー選手権2020 速報, ゴールドドリーム ドバイ, ビューラー フォーム, どん兵衛 Cm 真どんぎつね, エースキラー 擬人化, 東京薬業健康保険組合 保険者番号, アルゼンチン経済 ニュース, 馬と鹿 コード, 橋本さとし 結婚, 西山朋佳 身長, 成瀬 年俸, 鳥越裕介 再婚, 渡辺明 ぬいぐるみ, 高橋周平 守備, ダーツ大会 賞金, ロッテ チケット, グリーン エール 歌詞, 母さん、俺は大丈夫 再放送2020, Ana ビジネスクラス 搭乗記 2019, Time/タイム キャスト, ヤンサカ 昌平, ロシア 装備 通販, " />

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三谷幸喜 | 92. 坂元 裕二(さかもと ゆうじ、1967年5月12日 - )は、日本の脚本家・作詞家・戯曲家。東京芸術大学教授。, 自動車整備工場を営む両親のもと、3人兄弟の長男として育つ。奈良育英高等学校卒業。高校時代から本に触れだし、映画では相米慎二、小説では中上健次に憧れる[1]。, 高校卒業後、フリーターをしながら脚本を学ぶ。1987年、「第1回フジテレビヤングシナリオ大賞」を19歳で受賞しデビュー。同時期にディレクターズ・カンパニーが行っていた脚本募集にも応募していたが、そちらでは採用されなかったためテレビの道に進んだ[1]。上京し、テレビ局のアシスタントをしながら脚本の腕を磨いた。, 1991年、『東京ラブストーリー』(フジテレビ)が大ヒットし、最高視聴率は32%。「月曜日の夜9時は街から女性(もしくはOL)たちが消えた」と言われるほどの社会現象となる。トレンディなラブストーリーの脚本の依頼が次々舞い込むようになり、当時23歳の若さで後の北川悦吏子などの源流となるトレンディドラマの旗手として、脚光を浴びた。, また、織田裕二、松たか子、小室哲哉などの楽曲の作詞も手掛けた。(作詞提供アーティスト参照), 1996年、「明らかにテレビが嫌で逃亡した」との理由で脚本家休養を宣言し、一度テレビ界から離れる。当初は飯野賢治率いる株式会社ワープでゲーム関連の仕事に携わり、『リアルサウンド ~風のリグレット~』などのシナリオを手掛け、1998年に同社を退社。付き合いのあった文芸誌の編集長から勧められ小説家への転向を試みるが、3年間一つの小説をずっと書き続け原稿用紙2000枚ほどの分量になるも終わらせ方がわからず未完成のまま、発表には至っていない[1]。『きらきらひかる』(フジテレビ)のドラマ版(脚本は井上由美子)を見たことでそのドラマに刺激を受け、それがテレビ脚本の世界に戻るきっかけの1つになった[1]。この休養期間中に、森口との結婚や長女の誕生を経験した。妻は役者業を続けていたため、家で執筆をしながら育児を担当する主夫生活を送るようになったことが転機となった。テレビ復帰作となったのは2002年の『恋愛偏差値』第3章「彼女の嫌いな彼女」から。, 2004年、伊藤ちひろと共に行定勲監督の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の脚本に関わり、この映画が大ヒットしたことによって商業的に大きな成果を収めた。, 復帰後はフジテレビ以外でも執筆するようになり、児童虐待をテーマとした『Mother』、シングルマザーと生活保護を扱った『Woman』、男性社会におけるパワハラやセクハラを取り上げた『問題のあるレストラン』、犯罪被害者家族と加害者家族の交流を描いた『それでも、生きてゆく』など、かつてのトレンディドラマのイメージを大きく転換させ、シリアスな社会問題を題材としたオリジナル脚本ドラマを次々と発表し、トレンディドラマ時代の成功とはまた違った側面において高い評価、注目を集める。, また、オリジナル脚本ドラマは海外からの評価も高く、『Mother』は韓国、トルコでリメイク版が制作、放送される。また、中華人民共和国でも配信開始が発表[2]され、その後フランス、ウクライナ、タイランドなどでリメイク作品の制作[3]・放送が行われている。さらにそのリメイクされたドラマも重ねてヒットし、高視聴率及び多数のドラマ賞を受賞するなどの高評価を受け、2019年時点でアジア10カ国、世界35カ国以上で展開されるなど日本国外で異例の広がりを見せている[4][5]。『Mother』に続いて、『Woman』はトルコやフランスでリメイク版が制作・放送され、世界25カ国以上に展開されている。また、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』はトルコ、『問題のあるレストラン』は中華人民共和国、『最高の離婚』は韓国においてそれぞれリメイク版の制作・放送が行われている。, トレンディドラマ時代は「自分が書きたいのはこういうものじゃないという気持ちがずっと常にあった」とも語るが[6]、メインから少し外れた道を歩いているという意識はあるものの実験的なものを書きたいとまでは考えておらず、「テレビという器にちょっとこぼれているものを書きたい」と思っている点はトレンディドラマをやっていた頃から変わらないとも語っている[1]。事実、復帰以降の作品において、その中でも社会派とよばれるようなものでも坂元のトレンディドラマ時代のような軽快な会話劇のシーンが多々見られ、特定のジャンルに括られる作品は少ない。, 2018年3月、連続ドラマ『anone』最終回後に、Instagramで同作品を最後にしばらくの間連続ドラマの脚本執筆を休み、舞台や映画など他の形態での仕事に挑戦することを宣言した。この件については4年前から決めており、周囲に説明した上で4年間、1月期に各1本の連続ドラマ執筆を手掛けていた。テレビ脚本の休業発表後、オリジナル脚本ドラマ『anone』は10月16日にフランスのカンヌで開催された「MIPCOM2018」において日本のドラマの中で「ぜひ買いたい作品」「自国で放送したい作品」として『Woman』以来2度目である「MIPCOM BUYERS' AWARD for Japanese Drama」のグランプリを受賞した[7][8]。ただ、連ドラの仕事をこれから一切やらないという意味ではなく「テレビの世界では、仮に、もしいま仕事が決まったとしても、それは早くて2年後の放送分。いま何も決めていないということは、しばらく休むことになるんです」として、あくまでスケジュールの関係で連ドラを休むことになったと語っている[1]。, 2018年9月、小泉今日子が代表を務める制作事務所株式会社明後日による企画・制作で、自身初の戯曲である『またここか』(豊原功補演出)を書き下ろし、「第63回岸田國士戯曲賞」の最終候補にあがる。, 2019年3月29日から始まった株式会社明後日主催の「全国へゆこうか!朗読ジャーニー 『詠む読む』 〜坂元裕二の詠む言葉と満島ひかりは読む旅にでる〜」という〝坂元裕二が書き上げたシナリオや小説を、俳優の満島ひかりと地域ごとに招待したゲストに朗読してもらう〟といった内容の企画を、全ての都道府県制覇という目標の元、不定期に開催している[9]。, 「テレビからこぼれているものを書きたい」――人気脚本家・坂元裕二が語る連ドラの役割, 坂元裕二 / SAKAMOTO YUJIさん(@skmtyj)のInstagramアカウント, 「これにてちょっと連ドラはお休みします」脚本家・坂元裕二氏「anone」でひと区切り, https://asatte.tokyo/yomuyomunoki/=全国へゆこうか!朗読ジャーニー, https://www.fujitv-view.jp/article/post-144626/?amp=, http://www.hbf.or.jp/awards/pdf/39kisha.pdf, “【コンフィデンスアワード】ドラマ作品賞は『いつ恋』 最終回15分の長回しが絶賛”, http://www.oricon.co.jp/news/2070493/full/, https://dot.asahi.com/galac/2016050900206.html?page=1, http://www.oricon.co.jp/news/2081070/full/, 17年1月期“最も質の高いドラマ”は『カルテット』〜「第7回コンフィデンスドラマ賞」で最多5部門受賞, “【2017年間ドラマ賞】脚本賞は『カルテット』坂元裕二氏「そろそろ出所した巻さんが、みんなと再会を果たす頃でしょうか」”, https://www.oricon.co.jp/news/2106373/full/, http://www.oricon.co.jp/news/2044863/full/, http://www.oricon.co.jp/news/2082246/full/, http://www.cinemacafe.net/article/2017/11/14/53873.html, “広瀬アリス、すず姉妹 ドラマ初共演 永山瑛太、絢斗兄弟も…NHK30日から放送「Living」で実際の間柄演じる”, https://hochi.news/articles/20200519-OHT1T50291.html, “阿部サダヲと松たか子が元恋人同士に、脚本・坂元裕二×監督・月川翔のSPドラマ放送”, “有村架純&菅田将暉、坂元裕二ワールドへ! 鎌田敏夫 | 4. 八津弘幸 、稲葉一広 | 88.

そうなのだ。『ときどき』なのだ。言い換えると「ほぼ、報われない」のだ。別に『真面目に生きたほうがいい』とか... 古本屋で購入。 北川悦吏子 | 10. 年齢:51歳(2018年11月時点) 高校:奈良育英高等学校. ただ、テンポはいい。 古沢良太 | 80.

舞台を観に行った時に スピード感... 北川悦吏子「日常系ナチュラリズム」の終焉。日常をそのまま描くというやり方が成立しないところに出てきたので、日常をむしろ異化するような手法が取られる。非日常... ドラマは見てなかったけれど、気になっていたので、読んでみた。 武藤将吾, 101. 三谷幸喜 | 2. 主な検索結果をスキップする Amazonプライム ... Kindle版 (電子書籍) ¥1,320 ¥1,320. 出身:大阪府. 問題のあるレストラン(1) - 坂元裕二 - 本の購入は楽天ブックスで。全品送料無料!購入毎に「楽天ポイント」が貯まってお得!みんなのレビュー・感想も満載。

大森美香 | 89. 2000年に放送されたテレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』は、現在でも人気のある伝説的な作品だ。主演の長瀬智也をはじめ、窪塚洋介、佐藤隆太、山下智久、坂口憲二、妻夫木聡、高橋一生、阿部... ミーティア×LINE MUSICプレイリスト公開中 ミーティアとLINE MUSICのコラボ企画更新中! 定期的にいろんなテーマでプレイリストを作ってお届けします! 本記事は、, ミーティア×LINE MUSICプレイリスト公開中 ミーティアとLINE MUSICのコラボ企画更新中! 毎週いろんなテーマでプレイリストを作ってお届けします! 本記事は、. 福田靖 | 45. 悲しい気... 「つらい。とにかくつらいです。結婚って、人が自ら作った最もつらい病気だと思いますね」数々の賞に輝き今最も注目を集める脚本家・坂元裕二が紡ぐ人気ドラマのシナ... 脚本・坂元裕二「ギミー・ヘブン」のノベライズ。 輿水泰弘、徳永富彦、古沢良太、太田愛、櫻井武晴、戸田山雅司 | 65. 北川悦吏子 | 34. しかし、... 坂元裕二さんの舞台戯曲 高校時代から本に触れだした. 北川悦吏子 | 7.



著者「坂元裕二」のおすすめランキングです。坂元裕二のおすすめランキング、人気・レビュー数ランキング、新刊情報、Kindleストア等の電子書籍の対応状況をチェック! プロフィール:坂元裕二(さかもと ゆうじ)1967年、大阪府生まれのの脚本家… 野沢尚 | 16. という坂元さん。 1987年、19歳の時に 野島伸司 | 17. 森下佳子 | 99. 龍居由佳里 | 35. 遊川和彦 | 47. 尾崎将也 | 75. 三谷幸喜 | 6.

脚本家の坂元裕二による小説『往復書簡 初恋と不倫』は、結論から言えば、傑作です。これほど内容が真に迫り、感情に訴えかけ、さらに技術的にも優れていて、そして多くの人に開かれた読みやすい小説というのは、それほど多く生まれるわけではありません。 輿水泰弘、古沢良太、太田愛、櫻井武晴、戸田山雅司 | 69. 野木亜紀子, 1.金曜日のライオン (Take it to the Lucky) - 2.1974 (16光年の訪問者) - 3.アクシデント (ACCIDENT) - 4.DRAGON THE FESTIVAL (Zoo Mix) - 5.YOUR SONG ("D"Mix) - 6.Come on Let's Dance (This is the FANKS DYNA-MIX) - 7.GIRL - 8.All-Right All-Night (No Tears No blood) - 9.Self Control (方舟に曳かれて) - 10.Get Wild - 11.Kiss You (世界は宇宙と恋におちる) - 12.RESISTANCE - 13.BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて) - 14.SEVEN DAYS WAR - 15.COME ON EVERYBODY - 16.JUST ONE VICTORY (たったひとつの勝利) - 17.COME ON EVERYBODY (with Nile Rodgers) - 18.KISS YOU (KISS JAPAN) - 19.GET WILD '89 - 20.DIVE INTO YOUR BODY - 21.THE POINT OF LOVERS' NIGHT - 22.TIME TO COUNT DOWN - 23.RHYTHM RED BEAT BLACK - 24.RHYTHM RED BEAT BLACK (Version 2.0) - 25.Love Train/We love the EARTH - 26.WILD HEAVEN - 27.一途な恋 - 28.Nights of The Knife - 29.GET WILD DECADE RUN - 30.10 YEARS AFTER - 31.Happiness×3 Loneliness×3 - 32.MESSaGE - 33.IGNITION, SEQUENCE, START - 34.We Are Starting Over - 35.CASTLE IN THE CLOUDS - 36.NETWORKTM - 37.WELCOME BACK 2 - 38.I am - 39.Green days 2013 - 40. 金子茂樹| 104. 森下佳子 | 86. 森下佳子 | 43. 岡田惠和 | 73. 遊川和彦 | 72.

『往復書簡 初恋と不倫』や『脚本家 坂元裕二 (-)』や『またここか』など坂元裕二の全72作品から、ブクログユーザおすすめの作品がチェックできます。. 大森寿美男 | 76. 井上由美子 | 50. 映画「花束みたいな恋をした」製作決定”, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=坂元裕二&oldid=80350282, TOKYO EYES(1998年 日本=フランス)※サンティアゴ・アミゴレナ、フィリップ・マドラルとの共同脚本(日本語台詞を担当). 宮藤官九郎 | 84. 検索結果 32 のうち 1-16件 本: 坂元裕二. 北川悦吏子 | 42. 福原充則 | 103. http://booklog.jp/asin... ここ数年、坂元裕二脚本というだけで無条件でドラマを見てきました。どうしようもない切なくてやるせない気持ちがいちいち刺さってくる名作ぞろいでした。 思い出の本。. 三谷幸喜 | 22. 先輩からいただいた絵本。 山田太一, 61. 坂元裕二, 71. 切なさと儚さのある言葉たちが、あのドラマのただならぬ不安定な雰囲気を作っていて、差し迫ってくる感情となる。

脚本を手がけた主な作品としては、「Woman」(日本民間放送連盟賞最優秀)「東京ラブストーリー」「わたしたちの教科書」(向田賞)「それでも、生きてゆく」(芸術選奨新人賞)「最高の離婚」(日本民間放送連盟賞最優秀)等。, 坂元裕二のおすすめ作品のランキングです。ブクログユーザが本棚登録している件数が多い順で並んでいます。 全く違う人だったけど、瀬里さんは納得がいった。, 結婚生活を続けていくか、離婚するかは、紙一重なんだな、と最後あたりの描写でしみじみ。. TM NETWORK 30th FINAL - 35.TM NETWORK 2012-2015 - 36.TM NETWORK THE VIDEOS 1984-1994, DEBUT CONCERT - ELECTRIC PROPHET - DRAGON THE FESTIVAL TOUR featuring TM NETWORK - TM NETWORK Tour'86 FANKS DYNA☆MIX - Fanks “Fantasy” Dyna-Mix - TM NETWORK TOUR '87 FANKS!

徳尾浩司 | 98. 野沢尚 | 32. 坂元裕二 | 66. 山田太一 | 12. 坂元 裕二(さかもと ゆうじ、1967年5月12日 - )は、日本の脚本家・作詞家・戯曲家。東京芸術大学教授。, 自動車整備工場を営む両親のもと、3人兄弟の長男として育つ。奈良育英高等学校卒業。高校時代から本に触れだし、映画では相米慎二、小説では中上健次に憧れる[1]。, 高校卒業後、フリーターをしながら脚本を学ぶ。1987年、「第1回フジテレビヤングシナリオ大賞」を19歳で受賞しデビュー。同時期にディレクターズ・カンパニーが行っていた脚本募集にも応募していたが、そちらでは採用されなかったためテレビの道に進んだ[1]。上京し、テレビ局のアシスタントをしながら脚本の腕を磨いた。, 1991年、『東京ラブストーリー』(フジテレビ)が大ヒットし、最高視聴率は32%。「月曜日の夜9時は街から女性(もしくはOL)たちが消えた」と言われるほどの社会現象となる。トレンディなラブストーリーの脚本の依頼が次々舞い込むようになり、当時23歳の若さで後の北川悦吏子などの源流となるトレンディドラマの旗手として、脚光を浴びた。, また、織田裕二、松たか子、小室哲哉などの楽曲の作詞も手掛けた。(作詞提供アーティスト参照), 1996年、「明らかにテレビが嫌で逃亡した」との理由で脚本家休養を宣言し、一度テレビ界から離れる。当初は飯野賢治率いる株式会社ワープでゲーム関連の仕事に携わり、『リアルサウンド ~風のリグレット~』などのシナリオを手掛け、1998年に同社を退社。付き合いのあった文芸誌の編集長から勧められ小説家への転向を試みるが、3年間一つの小説をずっと書き続け原稿用紙2000枚ほどの分量になるも終わらせ方がわからず未完成のまま、発表には至っていない[1]。『きらきらひかる』(フジテレビ)のドラマ版(脚本は井上由美子)を見たことでそのドラマに刺激を受け、それがテレビ脚本の世界に戻るきっかけの1つになった[1]。この休養期間中に、森口との結婚や長女の誕生を経験した。妻は役者業を続けていたため、家で執筆をしながら育児を担当する主夫生活を送るようになったことが転機となった。テレビ復帰作となったのは2002年の『恋愛偏差値』第3章「彼女の嫌いな彼女」から。, 2004年、伊藤ちひろと共に行定勲監督の映画『世界の中心で、愛をさけぶ』の脚本に関わり、この映画が大ヒットしたことによって商業的に大きな成果を収めた。, 復帰後はフジテレビ以外でも執筆するようになり、児童虐待をテーマとした『Mother』、シングルマザーと生活保護を扱った『Woman』、男性社会におけるパワハラやセクハラを取り上げた『問題のあるレストラン』、犯罪被害者家族と加害者家族の交流を描いた『それでも、生きてゆく』など、かつてのトレンディドラマのイメージを大きく転換させ、シリアスな社会問題を題材としたオリジナル脚本ドラマを次々と発表し、トレンディドラマ時代の成功とはまた違った側面において高い評価、注目を集める。, また、オリジナル脚本ドラマは海外からの評価も高く、『Mother』は韓国、トルコでリメイク版が制作、放送される。また、中華人民共和国でも配信開始が発表[2]され、その後フランス、ウクライナ、タイランドなどでリメイク作品の制作[3]・放送が行われている。さらにそのリメイクされたドラマも重ねてヒットし、高視聴率及び多数のドラマ賞を受賞するなどの高評価を受け、2019年時点でアジア10カ国、世界35カ国以上で展開されるなど日本国外で異例の広がりを見せている[4][5]。『Mother』に続いて、『Woman』はトルコやフランスでリメイク版が制作・放送され、世界25カ国以上に展開されている。また、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』はトルコ、『問題のあるレストラン』は中華人民共和国、『最高の離婚』は韓国においてそれぞれリメイク版の制作・放送が行われている。, トレンディドラマ時代は「自分が書きたいのはこういうものじゃないという気持ちがずっと常にあった」とも語るが[6]、メインから少し外れた道を歩いているという意識はあるものの実験的なものを書きたいとまでは考えておらず、「テレビという器にちょっとこぼれているものを書きたい」と思っている点はトレンディドラマをやっていた頃から変わらないとも語っている[1]。事実、復帰以降の作品において、その中でも社会派とよばれるようなものでも坂元のトレンディドラマ時代のような軽快な会話劇のシーンが多々見られ、特定のジャンルに括られる作品は少ない。, 2018年3月、連続ドラマ『anone』最終回後に、Instagramで同作品を最後にしばらくの間連続ドラマの脚本執筆を休み、舞台や映画など他の形態での仕事に挑戦することを宣言した。この件については4年前から決めており、周囲に説明した上で4年間、1月期に各1本の連続ドラマ執筆を手掛けていた。テレビ脚本の休業発表後、オリジナル脚本ドラマ『anone』は10月16日にフランスのカンヌで開催された「MIPCOM2018」において日本のドラマの中で「ぜひ買いたい作品」「自国で放送したい作品」として『Woman』以来2度目である「MIPCOM BUYERS' AWARD for Japanese Drama」のグランプリを受賞した[7][8]。ただ、連ドラの仕事をこれから一切やらないという意味ではなく「テレビの世界では、仮に、もしいま仕事が決まったとしても、それは早くて2年後の放送分。いま何も決めていないということは、しばらく休むことになるんです」として、あくまでスケジュールの関係で連ドラを休むことになったと語っている[1]。, 2018年9月、小泉今日子が代表を務める制作事務所株式会社明後日による企画・制作で、自身初の戯曲である『またここか』(豊原功補演出)を書き下ろし、「第63回岸田國士戯曲賞」の最終候補にあがる。, 2019年3月29日から始まった株式会社明後日主催の「全国へゆこうか!朗読ジャーニー 『詠む読む』 〜坂元裕二の詠む言葉と満島ひかりは読む旅にでる〜」という〝坂元裕二が書き上げたシナリオや小説を、俳優の満島ひかりと地域ごとに招待したゲストに朗読してもらう〟といった内容の企画を、全ての都道府県制覇という目標の元、不定期に開催している[9]。, 1. 野島伸司 | 3. 坂元裕二(さかもと・ゆうじ)さんと言えば、あの話題作『東京ラブストーリー』 大ヒット作です。経歴や出身校に妻は女優の森口瑤子、上演台本を書籍化など調べて見ました。,坂元裕二(さかもと・ゆうじ)さんと言えば、あの話題作『東京ラブストーリー』 大ヒット作です。 岡田惠和 | 23. 浅野妙子 | 58. 脚本家・坂元裕二の魅力に迫る永久保存版!『東京ラブストーリー』『わたしたちの教科… Pontaポイント使えます! | 脚本家 坂元裕二 | 坂元裕二 | 発売国:日本 | 書籍 | 9784907462406 | HMV&BOOKS online 支払い方法、配送方法もいろいろ選べ、非常に便利です! 西田征史, 91. 森下佳子, 81. 宮藤官九郎 | 60. 小山内美江子、三谷幸喜| 9. 吉田紀子 | 39. 脚本家の坂元裕二による小説『往復書簡 初恋と不倫』は、結論から言えば、傑作だ。 坂元裕二が人の心に刺さる作品を書くということは、彼のドラマを観てきたファンにとっては当然の事実かもしれないが、その当然の事実は小説にも当てはまる。これほど内容が真に迫り、感情に訴えかけ、さらに技術的にも優れていて、そして多くの人に開かれた読みやすい小説というのは、それほど多く生まれるわけではない。端的に言って、2017年のベストのうちの一冊であると思う。, 坂元裕二は、主にテレビドラマ作品を手がける脚本家。 1991年に織田裕二と鈴木保奈美が出演した『東京ラブストーリー』が大ヒットして社会現象に。「月9」という言葉はこの作品から生まれた。 2008年、菅野美穂、佐藤二朗出演の『わたしたちの教科書』で、優れたテレビドラマの脚本家に与えられる第26回向田邦子賞を受賞。他の代表作に松雪泰子、芦田愛菜出演の『Mother』(’10)、瑛太、満島ひかり出演の『それでも、生きてゆく』(’11)、瑛太、尾野真千子出演の『最高の離婚』(’13)、真木よう子、東出昌大出演の『問題のあるレストラン』(’15)、有村架純、高良健吾出演の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(’16)など多数。 今年話題になった『カルテット』(’17)も坂元裕二の作品。, 『往復書簡 初恋と不倫』は、2012年と2014年に坂元裕二が脚本と演出を担当した朗読劇の小説版。 『不帰の初恋、海老名SA』(読み:かえらずのはつこい、えびなサービスエリア)と『カラシニコフ不倫海峡』という、二編の書簡対小説で構成されている。 朗読劇でこれまでに主演をつとめた俳優は、男性は高橋一生や風間俊介、満島真之介など。女性は酒井若菜、木村文乃、倉科カナなど。, <不帰の初恋、海老名SA> 「わたしはどうしても、はじめのことに立ち返るのです。団地で溺れたわたしと同い年の女の子のこと。 わたしだったかもしれない女の子のこと。」, 初恋の人からふいに届いた手紙。 時を同じくして目にしたニュースでは、彼女の婚約者が運転する 高速バスが横転事故を起こし、運転手は逃走中だと報じている――。, <カラシニコフ不倫海峡> 「僕たちは捨てられた。問題は、さてどうしましょうか。ということですね?」, アフリカへ地雷除去のボランティアに行くと言い残し 突然旅立った妻が、武装集団に襲われ、命を落とした。 一年後、後を追おうとしていた健一のもとに、一通のメールが届く。, – – – – – – メールや手紙、二人の男女が綴るやりとりのみで構成された、息を飲む緻密なストーリー展開。 生々しい感触と息遣いまで感じられる、見事な台詞術。 「台詞の魔術師」 坂元裕二がおくる、忘れえぬ恋愛物語。, 『不帰の初恋、海老名SA』は、変わり者の女の子と、ちょっと意地悪な(あるいは、単に照れているだけのウブな)男の子、ふたりの中学一年生によるぎこちない手紙のやりとりから物語が始まる。, この小説の特徴のひとつは、書簡体小説であるものの、登場人物同士が手紙以外のところで実際に会い、アクションを起こしているということだ。そのため、書かれてはいないが、手紙と手紙のあいだに二人が空間的・身体的に近づいたり、離れたりすることがある。つまり、書かれていない空白の部分に二人の関係性の飛躍があり、そこで読者は想像をかきたてられる。, また、時間の飛躍もある。 中学一年生で始まった手紙の返事は、あるページを境に10年以上過ぎてから届けられる。 その間ふたりがどんな人生を過ごしたのか。 しかも、人物同士は読者と違って、過去すべての手紙を参照しながら書いているわけではないので、昔の手紙の内容は忘れてしまったりする。たとえそれが相手にとってどれほど大切なことであろうと。, 忘れるということ、そのかなしさが、この小説では「かなしい」という言葉を使わずに巧みに書かれている(基本的なことだが、かなしいことをただ「かなしい」と書くのであれば、小説なんていらない。「かなしい」という言葉では抜け落ちてしまう様々のことを描くために小説という形式があるのだから)。, 今月26日全国発売です。 ↓ おかしいくらい悲しくて、美しく残酷な、心ざわめく2篇の恋愛模様。 - - - <不帰の初恋、海老名SA> 「わたしはどうしても、はじめのことに立ち返るのです。団地で溺れたわたしと同い年の女の子のこと。わたしだったかもしれない女の子のこと。」 初恋の人からふいに届いた手紙。 時を同じくして目にしたニュースでは、彼女の婚約者が運転する高速バスが横転事故を起こし、運転手は逃走中だと報じている――。 - - - <カラシニコフ不倫海峡> 「僕たちは捨てられた。問題は、さてどうしましょうか。ということですね?」 アフリカへ地雷除去のボランティアに行くと言い残し突然旅立った妻が、武装集団に襲われ、命を落とした。 一年後、後を追おうとしていた健一のもとに、一通のメールが届く。 “あなたの妻は生きていて、アフリカで私の夫と暮らしている” 同じ喪失を抱えた2つの心は、徐々に近づいていき――。 - - - メールや手紙、二人の男女が綴るやりとりのみで構成された、息を飲む緻密なストーリー展開。 生々しい感触と息遣いまで感じられる、忘れえぬ恋愛物語。 切なさに胸が痛む、ロマンティックの極北。, 坂元裕二さん(@skmtyj)がシェアした投稿 – 2017 6月 20 11:59午後 PDT, ややネタバレだが、手紙の主の片方は、数十年後に往復書簡を再開した直後、バスの事故に遭う。事故では多くの乗客が負傷し、死亡する。 坂元裕二はこの時の無残な様子を、他の箇所に比べてやや過剰気味に描写する。そうした過剰気味な描写は、読者に明確に「痛み」を感じさせる。, 坂元裕二は、そのキャリアのほぼすべての作品において、一貫して「痛み」や「暴力」を描いてきた作家だった。 それは夜23時台の硬派なドラマでも、エンタメ寄りの21時台のドラマでも変わらない。たとえば、23時から放映されていた『それでも、生きてゆく』では少年犯罪といったテーマを通して、21時から放映されていた『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』では若年性の貧困といったテーマを通して、象徴的に語られてきた。, 『不帰の初恋、海老名SA』では、「痛み」や「暴力」は、これまでとは少し違った形で描かれる。 それはとてもシンプルな言葉だけれど、普段はあまり聞かない組み合わせの言葉で、はっきりと示される。, そしてすぐあとに続く文章で、「それは多分金槌で頭を叩くということとそう変わらないことなのだと思います」と付け加えられる。, 「その人の前を通り過ぎるという暴力」という言葉はとても印象的だ。 聞いたことがない組み合わせの言葉なのに、自分の胸に手を当ててみれば、どこか思い当たるふしがある気がする。自分もこれまでにそのような暴力を何度も行使し、また行使されてきたのではないかという気がする。, こうして坂元裕二は、人間の心の奥にある病的な何かを、観た人・読んだ人の自分ごととして浮かび上がらせる。, 坂元裕二さん(@skmtyj)がシェアした投稿 – 2014 5月 8 8:10午前 PDT, 『不帰の初恋、海老名SA』の最後の手紙は、たった2行しかない。それは日常ではありふれた、いつでも目にする簡単な言葉だ。 しかしこの物語を読んできた読者は、この2行に感情を揺さぶられることになる。 たった2行の文章がすべてを変える、とまではいかないにしろ、読後感を真逆のものにする。, 最後の手紙を読んだあとの読者は、思わず最初のページを見返すだろう。そして、物語が美しく悲しい円環構造を描いていることに気付くだろう。 さすがは名脚本家、見事な構成だと唸らずにはいられない。, この物語は、書き出しの雰囲気には似つかわしくない遠い場所まで読者を運び、さらに想像しえないひねりを加えた上で、はじまりの場所に戻ろうとする。そして、戻ることなど不可能だと理解させ、絶望的なかなしみに浸らせる。 それでいて、なぜだか心をあたたかくさせる。, 『カラシニコフ不倫海峡』も、『不帰の初恋、海老名SA』と同じく、往復書簡の相手は迷惑メールと見せかけた間接的な知り合いで、やがて二人は実際に会うことにもなる。, はじめは妻を失い死のうとしている男の話が、途中から奇妙にねじれて、これまた思いもしなかった方向へと進んでいく。ややミステリーの要素もある。, こちらの作品も、ある箇所で強烈な暴力が振るわれる。そしてその部分が他の箇所に比べると過剰気味に描写されている。 『カラシニコフ不倫海峡』のそれは、ある女性が外国で少年兵にカラシニコフ(旧ソ連製の自動小銃)で撃たれるシーンだ。このシーンは小説内でかなり際立っており、強い痛みを感じさせる。そしてその痛みを読者の自分ごととして感じさせる力がある。, このテーマは、一見すると当たり前の道徳のように聞こえるが、今の日本の文芸界にとっては結構タイムリーな話題だと言える。, 周知の通り、第157回芥川賞は沼田真佑『影裏』に決定したが、惜しくも受賞を逃した温又柔(おん・ゆうじゅう)の『真ん中の子どもたち』という候補作について、選考委員である作家の宮本輝が次のようなことを書いた。, これは、当事者たちには深刻なアイデンティティと向き合うテーマかもしれないが、日本人の読み手にとっては対岸の火事であって、同調しにくい。 (宮本輝「カモフラージュ」、『文藝春秋2017年9月号』芥川賞選評より引用、p383), 『真ん中の子どもたち』は「日本人と台湾人の間に生まれた主人公が中国本土に語学留学する話(宮本輝、引用元は同上)」なのだが、上の発言は文芸界隈では軽く炎上していて、様々な議論を巻き起こした。, どんなに厳しい批評でも耳を傾ける覚悟はあるつもりだ。でも第157回芥川賞某選考委員の「日本人の読み手にとっては対岸の火事」「当時者にとっては深刻だろうが退屈だった」にはさすがに怒りが湧いた。こんなの、日本も日本語も、自分=日本人たちだけのものと信じて疑わないからこその反応だよね。, その過程や内容にここでは深く立ち入らないが、重要なのは、芥川賞の候補作になるほどの作品が、読者にそれを「対岸の火事」と思わせてしまうこと、あるいはその逆、芥川賞の選考委員を何年もつとめる大御所作家がこれを「対岸の火事」だと読み、発言してしまったことの意味である。 こうした話題が注目されるということじたいが現在の文芸界をある意味では象徴しているのだろうが、坂元裕二の小説は、このような議論とは別次元にある。, この世界の痛みはすべて繋がっている。 このことは、坂元裕二の作品に触れてきた読者であればきっと当然のこととして納得できるだろう。 『カラシニコフ不倫海峡』では、それがより直接的に描かれている。「世界のどこかで起こることはそのまま日本でも起こりえる」のであって、ということは、自分にも起こりえるのだ。, この作品のモチーフは重い。「不倫」という言葉が呼び起こす一般的なイメージの何倍も重い(というか、昨今この言葉は軽さの象徴として使われているような気もするが)。 『不帰の初恋、海老名SA』よりも重いモチーフを扱っているせいか、結末も非常に重く、そこにはまったく希望がないかのように思えるーー最後の一文を読むまでは。, 『不帰の初恋、海老名SA』と同じように、『カラシニコフ不倫海峡』も、最後のメールが物語全体の印象を大きく変える。しかも今度は1行しかない、日本語の中でもっとも単純な言葉だ。 おそらく、試しに終わりから読んでみても意味がわからないくらいに単純な言葉。その言葉がこの小説においては、ある種のマジックリアリズム的な働きをする。 そうして、絶望の中の希望のようなものを提示する。, 人生は不条理で、どうしようもなくかなしい。 坂元裕二という作家は、そのことをこれ以上ないほど具体的に明確に提示する。しかも彼の作品は常に上質なエンターテインメントの形をしているので、多くの人の心にやすやすと入り込み、そして奥深くまで到達する。坂元裕二作品を見ていると、ほぼ確実に、やりきれないほどの痛みとかなしみに襲われる瞬間がある。, では、痛みとかなしみに対抗したり、それらを越えることはできないのか。そうではない。『不帰の初恋、海老名SA』と『カラシニコフ不倫海峡』で構成される『往復書簡 初恋と不倫』という小説は、痛みとかなしみを越えるためには2つの方法があると示唆している。, ひとつは、おいしいものを味わって食べること。泣きながらでもいいからしっかり食べること。 そしてもうひとつは、大切な誰かとコミュニケーションを取り続けるということ。, この2つが、これまで何度も形を変えながら描かれてきた坂元裕二の本当のテーマなのではないか。 そしてその最も直接的で具体的な作品が、小説『往復書簡 初恋と不倫』という作品なのかもしれない。, 【お知らせ】 坂元裕二さんの朗読劇が収録された「往復書簡 初恋と不倫」が本日発売です! 一生さんと坂元さんの出会いのきっかけになった伝説の朗読劇。 みなさま、よろしければぜひ読んでみてください! 文字で見るとまた違う味わいです。https://t.co/WYg6aKTZo2 pic.twitter.com/bZ5atDSoYd, — 【公式】火曜ドラマ『カルテット』 (@quartet_tbs) 2017年6月26日, 「君の問題は君ひとりの問題じゃありません。(中略)誰かの身の上に起こったことは誰の身の上にも起こるんですよ(p16)」, 「死ぬ人が簡単に交換出来るように、その手紙を書いたのがわたしだったとしても不思議ではないのです。ありえたかもしれない悲劇は形にならなくても、奥深くに残り続けるんだと思います(p59)」, 「きっと絶望って、ありえたかもしれない希望のことを言うのだと思います(p72)」 (すべて坂元裕二『往復書簡 初恋と不倫』より), 坂元裕二『往復書簡 初恋と不倫』 単行本: 192ページ 出版社: リトル・モア (2017/6/26) 定価:本体価格1600円+税 Amazonページ, ライター。カルチャー誌『アヴァンギャルドでいこう』代表。文学と音楽と映画とスポーツが好きです。ときどきバーテンダー。『アヴァンギャルドでいこう』編集部のメンバーもたまに記事を書きます。.

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